独身男が定年退職となりました

何のビジョンもないまま定年退職を迎えたシングルオヤジの日記です。

「我が家のヒミツ」(著:奥田英朗)を読んでみた。

こんにちは。昨年6月末で定年退職を迎えた独身男性です。

今回は奥田英朗さんの「我が家のヒミツ」を読んだ感想です。

この作品は、2015年に刊行された短編集で「家日和」「我が家の問題」に続く平成の家族小説シリーズ第3弾です。

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どんな内容?

6つの短編が収録されていて、ふつうの家族が抱えているちょっとしたヒミツについて、その成り行きが描かれています。

各短編の内容は・・・。

虫歯とピアニスト

なかなか子供に恵まれない敦美。最近は義母からのプレッシャーも感じている。そんなある日、敦美の勤める歯科医院に著名なピアニストが患者として訪れてきて・・・。

正雄の秋

大手機器メーカーに勤務する正雄。出世コースを歩いてきたが、53歳となった今回の人事で常々快く思っていない同期の河島に先を越され、自分は他へ異動することに。

アンナの十二月

アンナは生まれてすぐに両親が離婚。母とその再婚相手の父親に育てられてきた。16歳を機に実の父に会ってみると、父は演劇界の有名人でアンナは舞い上がってしまう。

手紙に乗せて

社会人2年目の亨。母が脳梗塞で急逝してしまい、父がかなり憔悴している。そんな時、昨年妻を亡くした上司の石田が何かと気にかけてくれるようになり・・・。

妊婦と隣人

第一子を妊娠し自宅マンションで産休中の葉子。最近隣の部屋に引っ越してきた男女が部屋にこもったままほとんど外出しないことに不審感を募らせていく。

妻と選挙

N木賞作家の康夫。最近は本も売れなくなり出版社の対応も冷たくなってきている。そんな時、妻の里美が市議会議員に立候補すると言い出して・・・。

ちなみに最後の「妻と選挙」は前作、前々作にも登場した作家家族で、前作から4年後の様子が描かれています。

感想など

ここが良かった

これまでのシリーズと同様、笑って泣けるお話が収録されていて、温かい気持ちにさせてくれます。

おすすめは「虫歯とピアニスト」「手紙に乗せて」「妻と選挙」です。

「虫歯とピアニスト」は敦美とピアニストのユーモラスな関わり合いと夫の人柄に心が和み、「手紙に乗せて」は上司の石田の心遣いが滲みるお話です。また、「妻と選挙」は純粋な妻とそれを応援する夫の愛情にグッときました。

奥田さんの余韻の残る話の構成は相変わらずで、良い読後感を味わえます。

ここはちょっと・・・

さきほど笑って泣けると書きましたが、今作は「笑い」の部分がかなり抑えられていて、あまりクスリとくる場面がありませんでした。

笑いがある分、その反動で感動も大きくなるような展開を期待していたんですけどね。

個別の短編では「正雄の秋」と「アンナの十二月」は結末が少し安易な印象でしたし、「妊婦と隣人」は本作のテーマである家族愛が描かれておらず、妙な展開となってしまって「ん?」って感じでした。

満足度

ということで、満足度は☆5点満点で

☆3.5

としておきます。

(参考)
・☆1  ・・・(無言)
・☆2  いまいち
・☆3  可も無く不可も無し
・☆4  これはオススメ
・☆5  最高!文句なし!

ちなみに平成の家族小説シリーズは過去にドラマ化されていて、現在もNHKオンデマンドで見ることができます。

早速見てみましたが、とても良いドラマでした。

それではまた。

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