こんにちは。昨年6月末で定年退職を迎えた独身男性です。
昨日は地元の美術館で開催されているエッシャー展を見てきました。
マウリッツ・エッシャーはイタリア生まれの版画家で、人間の錯覚などを利用した不思議な作品で有名です。
私は今年の4月から放送大学に入学しているのですが、その中で「錯覚の科学」という科目を選択していますので、エッシャーの展示会と聞いて興味津々、期待に胸を膨らませながら美術館に行ってきました。
展示されていた作品
今回のエッシャー展では約160点もの作品が展示されていて、どれも独特でユニークなものばかり。その中から特に興味を惹かれたものをいくつか紹介しますね。
ちなみに写真撮影はオールOKでした。
【滝】
滝から流れ落ちた水が水車を回し、それが戻っていって再び滝となり水車を回す・・・。これが永遠に続くような図だが、もちろん現実にはあり得ない。
【物見の塔】
一見、何の変哲も無いように見えるが、よく見ると3階だけ向きが90度回転していて、梯子も2階の内側から3階の外側に架かっている。いったい、どうなってるのか何度見てもわからない。下の方で座っている人物が持っている立方体も変?
【相対性】
向きが正しい部分とそうでない部分が共存している。正しい向きは、作品の左側を上にしたり、右側を上にしたりすることで変わってくる。
また、中央上部の2人は、階段を上っている人と下っている人がなぜか同じ方向に進んでいるという不思議。
【描く手】
二次元と三次元が共存しているような作品。左手を描いているのは右手、その右手を描いているのは左手。ニワトリが先か卵が先か・・・。
【昼と夜】
飛行機からの描写。田んぼがだんだんと鳥に変化していく。その鳥も、着目する部分によって異なる二種類が飛んでいる。
【爬虫類】
この作品も二次元と三次元が共存している。二次元に閉じ込められたトカゲが逃げ出し、ぐるりと回って再び紙の中に戻っていく。一体、どんなメッセージが込められているのか。
【別世界】
月面上の建物の窓からから見える風景。水平に見た景色、見上げた景色、見下ろした景色が一緒くたになって描かれている。見え方は選んだ窓次第だ。
【婚姻の絆】
エッシャーと彼の妻の理想の姿を描いたものらしい。2人は1本のらせん状になったリボンでつながっている。
【水たまり】
土の地面にできた水たまりに写った景色が描かれているが、窓から外を見ているような感覚にもさせられる。
面白かった!
こんな感じの不思議な作品が満載で、「これって一体どうなってるんだ?」と思いながら鑑賞しました。作品によっては、見れば見るほど新たな不思議を発見したりして、どんどん時間が過ぎていきました。そして、なによりエッシャーの視点や発想が面白く、見ていて全然飽きません。
それにしてもこれら全てが版画というのがすごい!よくこれだけ緻密な作品ができるものだと感心しました。
ということでこのエッシャー展、むちゃくちゃ面白かったです。日を改めてもう1回観に行きたくなりました。
いずれにしてもこれで放送大学の単位取得は間違いないな。
それではまた。
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