独身男が定年退職となりました

何のビジョンもないまま定年退職を迎えたシングルオヤジの日記です。

「リカバリー・カバヒコ」(著:青山美智子)を読んでみた。

こんにちは。6月末で定年退職を迎えた独身男性です。
最近はまってしまっている青山美智子さんの本をまたまた読んでみました。今回は青山さんの最新作「リカバリー・カバヒコ」です。

この本は今年9月に発売されたもので、例によって5つの話からなる連作短編集です。
それぞれの話の軸となるのは、小さな公園にあるカバの遊具(アニマルライド)のカバヒコ。カバヒコは古ぼけていてあちこちの塗装が剥がれていますが、自分の体の治したい部分と同じ場所を触ると回復する・・・即ちリカバリーすると一部で言われている不思議な乗り物なのです。

このカバヒコのもとへ、近くのマンションに住む5人の悩める住人達が訪れます。

  • 中学では成績優秀で進学校の高校に推薦入学するも、成績が上がらず友達もできない男子高校生
  • 元アパレル店員で接客するのが大好きだったが、育児に専念するために退職。幼稚園の娘のママ友付き合いに馴染めないけれど、断われない女性
  • ウェディングプランナーとして充実していたが、体調をこわしてしまって休職している26歳女性。
  • 学校の駅伝大会に出たくなくて、右足を捻挫したと嘘をついたが、やがて本当に痛くなってきた小学4年生男子
  • 1人親である母親とけんかが絶えず、いつしか疎遠になってしまった雑誌社編集長の52歳男性

5人はそれぞれ、リカバリーを期待しながらカバヒコの体を触るのですが、カバヒコには何の変化もなく、古びたアニマルライドのままです。まあ当然ですね。
けれどもカバヒコに悩みを語りかけているうちにだんだんと心が癒やされ、その後、さまざまな人達に出会いながら、徐々に心のモヤモヤが晴れていく・・・そんな物語です。

どの物語も読んだ後には気持ちが晴れやかになるのですが、意外と左足を捻挫したと嘘をついた小学生の話がよかったですね。この子はなぜか本当に脚が痛くなってくるのですが、その対処法が私の慢性腰痛と似ている感じがしたり、さらには今の定年後の過ごし方のヒントになったりもしました。

ちなみに5つの話にはつながりがあって、ある話の後日談が別の話で描かれたりしていて楽しめます。オススメの本ですね。

それではまた。

↓ポチッとしていただけると狂喜乱舞します。
にほんブログ村 ライフスタイルブログ 定年後の暮らしへ  にほんブログ村 ライフスタイルブログ 一人暮らしへ  にほんブログ村 シニア日記ブログへ
にほんブログ村 

シニアライフランキング
シニアライフランキング