独身男が定年退職となりました

何のビジョンもないまま定年退職を迎えたシングルオヤジの日記です。

「月の立つ林で」(著:青山美智子)を読んでみた。

こんにちは。6月末で定年退職を迎えた独身男性です。
先日読んだ青山美智子さんの「お探し物は図書室まで」がとても良かったので、またまた青山さんの本を読んでみました。
今回手にしたのは(といっても電子書籍ですけど)「月の立つ林で」という本です。

この作品は2023年の本屋大賞第5位の作品で、5つのお話で構成された連作短編集です。それぞれの主人公は、

  • とある事情で看護師として長年勤めた病院を辞め、家事手伝いをしながら次の仕事を探している女性。
  • フリーの売れない芸人。芸人として成功したいと思いつつ活動はほぼしておらず、宅配便の運転手として働く男性。
  • 小さな二輪車整備工場を営む男性。1人娘から突然の結婚・妊娠の報告を受けるが、妻が既に知っていたり、相手が頼りなかったりで面白くない思いでいる。
  • 母子家庭の女子高生で学校では友達もいない。母は家を空けがちで高校を卒業したらとにかく家を出たいと思っている。
  • ハンドメイドのアクセサリーを作って販売している女性。アクセサリー作りは好評を博しているが、夫や義母は興味をもってくれないと感じている。

といった人達で、みんな何かしら行き詰まっていて悶々とした日々を送っています。

そんな彼らに共通するのは同じポッドキャストを聞いているという点。このポッドキャストはタケトリ・オキナという男性が配信しているもので、タイトルは「ツキない話」・・・といってもアンラッキーの話ではなく、月についての科学的な話や思いを10分間ほど淡々と語っている番組です。

さきほどの5人は、この「ツキない話」を聴いて癒やされ、自分の現状に照らし合わせて何かに気付いたり、周りの人と関わっていきながら少しずつ心がほぐれていく、というお話です。

この本の5つの話は基本的には別々のお話なのですが、所々に関連性があって、読んでいてそこに引き込まれました。
例えばAのお話でのある出来事について、Bの話の中で本当の心情や事実が解き明かされていったりします。読み進めていくにつれて色々なことがわかってきて、ドラマチックな展開も・・・。そして、タケトリ・オキナとはいったい・・・。

一度読んだあとは、もう一度読み返さずにはいられませんでした。読み返すことでまた新たな発見がありましたね。さまざまな感動をもらえる本でした。

それではまた。

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