独身男が定年退職となりました

何のビジョンもないまま定年退職を迎えたシングルオヤジの日記です。

「六人の嘘つきな大学生」(著:浅倉秋成)を読んでみた。

こんにちは。昨年6月末で定年退職を迎えた独身男性です。
今回は浅倉秋成さんの「六人の嘘つきな大学生」を読んだ感想です。

この作品は、2021年に刊行されたミステリーで、本屋大賞やミステリー関係の色々な賞の候補になった作品です。結構評判が良く、今年の11月には浜辺美波主演で映画化されるようですね。

どんなお話?

若者に大人気のIT企業「スピラリンクス」の新卒採用に挑む6人の大学生の物語です。
5,000人以上の中から最終選考に残った彼らに与えられた課題は、「会社案件についてのグループディスカッション」。ディスカッションの内容如何によっては全員に内定が出る可能性もあるとのことで、6人は1ヶ月後の最終選考までに打ち合わせを重ね、親睦を深め、全員内定を目指して結束を強めていきました。

ところが、直前になって会社から課題の変更が言い渡されます。それは「ディスカッションで内定者1人を決めること」という驚くべき内容でした。
そしてこれを期に状況は一変、6人は完全なライバル関係となってしまったのです。

そして最終選考当日。ディスカッションの途中にとんでもない事件が発生し、6人の裏の顔が徐々に露呈し始め、ドロドロした展開に・・・。
果たして事件の犯人は誰なのか、そしてその目的は?・・・ってな感じの物語です。

感想など

ここが良かった

この本は前半部分の「就職試験」と後半部分の「それから」の2部構成になっています。
「就職試験」で最終選考での事件の様子が描かれ、その8年後となる「それから」で徐々に真相が解明されていくという構図なのですが、とにかくその伏線回収が見事でした。
どんでん返しもありながら、事件の犯人が明らかになっていくだけではなく、6人の人物像、裏の顔の真実についても6人6様の種明かしがなされていって、とてもスッキリしました。
伏線はもれなく回収されていきますし、思いもかけないことがつながっていたりして、その意表を突かれる感じも面白く、気持ちよく読み終えることができました。

ここはちょっと・・・

ただ、ちょっと不自然だったり違和感を感じる部分がありました。
1つは最終選考で事件を起こした犯人の動機です。この事件はかなり手が込んでいて、相当な労力を要しリスクもあるのですが、「え?そんな理由でここまでするか?」と言いたくなるような動機でした。
他にも最終選考で内定者を決定する際に、6回に分けて互いに挙手で投票していたのも違和感がありました。挙手制で票の途中経過がわかってしまうと、まともな投票にはならないのに。

あと、個人的には文章表現が冗長と感じる部分がありました。あまり中身のない内容がダラダラと続くところが散見され、読んでいて「もうわかったから早く話を進めて」と言いたくなりました。

満足度

ということで個人的な満足度は、☆5点満点で
☆3つ
としておきます。世間の評判よりは低めかな?

(参考)
・☆1  ・・・(無言)
・☆2  いまいち
・☆3  可も無く不可も無し
・☆4  これはオススメ
・☆5  最高!文句なし!

それではまた。

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