こんにちは。6月末で定年退職を迎えた独身男性です。
今回は歌川たいじさんの「花まみれの淑女たち」を読んだ感想などを書いていきます。
この物語の主人公は、リーマンショックの余波で会社からリストラされてしまった32歳の女性、由佳です。再就職もうまくいかず、生活に行き詰まりを感じていた彼女が出会ったのが、綺麗な花々に溢れた「花まみれビル」に集うおばあちゃん達。
このおばあちゃん達がただ者ではなく、植物に深い造詣を持つ元大学の先生、派手でやんちゃな探偵、気品漂う元歌手など個性的な人ばかり。
やがて、おばあちゃん達はあるオレオレ詐欺グループと戦うこととなり、次第に由佳も巻き込まれていく・・・という物語です。
このおばあちゃん達、スキルが半端なく高い上にとにかくパワフルなのです。詐欺グループと対峙するときにも、
このまま泣き寝入りして、世の中怨んで、ブツブツ愚痴こぼしながら生きていくつもりかい?あたしゃ、ごめんだよ!そんなことのために、あたしら、ここまで生きてきたわけじゃない。なんだってやりゃあいい、なんだって言やあいいのさ。それがババアってもんだろ。
と言い放ち、全く臆するところがありません。毎日が行き詰まっていた由佳もハッとさせられ、徐々に変化していきます。
他にも、素敵な言葉があちこちに。
「一番大事なのは自分で自分に期待すること。それだけであなたは変われます。」
「歳をとったからって、初めてのことがなくなるわけじゃない。オレは来年80になるけど、80歳に初めてなるんだよ。」
「人生には手に入るものと、入らないものがある。手に入っても、入らなくても、どちらにしても意味はあるのさ。結局、求める人の手には、意味のあるなにかが与えられるんだ。だから、いくら無謀だとわかっていても、求めりゃいいんだよ。」
この作品、スーパーおばあちゃん達が敵と戦っていく展開はスリルがあってどんどん引き込まれていきますし、年齢を重ねること、歳をとることは決してネガティブなことではなく、楽しいことだと思わせてくれる1冊でした。
それではまた。
P.S.
明日から実家に帰省しますので、数日間ブログはお休みします。
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