こんにちは。昨年6月末で定年退職を迎えた独身男性です。
昨日は私の地元北陸富山県で開催された棋王戦の大盤解説会に行ってきました。
今回の会場は魚津市の新川文化ホール。5年前にも開催された会場です(その時も行きました)。今期のカードは藤井棋王vs伊藤匠七段。昨年の竜王戦に続く同学年対決です。会場には1,000人を超える将棋ファンがつめかけ、凄い人でした。
今回の解説棋士は地元魚津市出身の村田顕弘六段、富山市出身の服部慎一郎六段でした。
そして、聞き手はこれまた地元富山市出身の野原未蘭女流初段。
野原女流は聞き手として完璧な仕切りで、橋本環奈の紅白の司会に通じるものがありました。その肝の据わりようは、とても二十歳とは思えませんでしたね。
そして、立会人は森内俊之九段。野原女流初段の師匠でもあります。
大盤解説会は13:00からだったのですが、午前中の段階で将棋はどんどん進んでいました。
後手の伊藤七段の端攻めで、藤井玉は4段目まで侵出していてすでに入玉模様になっています。ならばと伊藤七段の方も、解説会が始まった頃から玉の上部を手厚くし、これまた入玉を目指す展開に・・・。次第に相手の玉を詰ます戦いではなく、駒の点数を争う全く別の将棋になっていきました。
そして、129手目。藤井玉が敵陣に入玉したところで持将棋が成立。要するに互いに相手の玉を詰ますことは不可能で、かつ点数も規定の31点にならないということで無勝負(引き分け)となりました。
持将棋自体かなりレアで、とても珍しい結末となりました。私はこれまで何度も大盤解説会に行ってますが、持将棋は初めて見ました。
やはり相手玉に迫って詰ましていくという本来の将棋を観たかったところではありますが、めったに見ることのできない持将棋を見ることができたというのも、まあ良かったと言えば良かったです。
ちなみに、伊藤七段は将棋の研究量がハンパないことで有名ですが、「持将棋定跡」というものも研究しているそうです。要するに持将棋に持って行くための定跡ですね。定跡というのは本来相手を詰ますためのものですが、持将棋にするための定跡というのは聞いたことがありません。
AIの出現以降、将棋の定跡の研究は大変なスピードで進化していますが、ついに持将棋定跡の研究まで行われる時代になったんですね。いやー驚きです。
終局後、両対局者が解説会会場に挨拶に来られました。その中のインタビューで藤井棋王が「今日は伊藤七段の手のひらの上に乗せられていたようだった」と言っていたことが印象的でした。
第2局は2/24に再び北陸金沢で開催されます。
今回、後手番で持将棋定跡を発動させた伊藤七段ですが、先手番となる第2局でどんな将棋を見せるのか真価が問われることになりそうです。
ちなみに第2局の大盤解説会にも申し込んでいて、抽選が当たるように祈っているところです。
それではまた。
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